個人再生
コラム

主債務者が個人再生をした場合の連帯保証人に対する影響

2019年01月18日

弁護士の櫻田です。 借金をする際,親族や知人に連帯保証人になってもらうことがあります。 しかし,主債務者において,借金の返済が困難になり,個人再生をした場合,連帯保証人にはどのような影響があるのでしょうか? 主債務者が個人再生をして再生計画が認可されると,借金が大幅に減額されることになりますが,連帯保証人の支払義務も減免されることになるのでしょうか? 今回は,個人再生をした場合の連帯保証人に対する影響について…

個人再生の再生計画が認可された後に返済が難しくなった場合の対応②-ハードシップ免責

2018年09月28日

弁護士の櫻田です。 今回は,前回に引き続き,再生計画認可後に返済が困難になってしまった場合の対応として,ハードシップ免責について説明します。 ハードシップ免責とは? 一度認可された再生計画に基づく返済を怠ると,債権者としては,裁判所に対し,再生計画の取消しの申立てをすることができます。 再生計画が取り消されてしまうと,覚悟を決めて,弁護士に依頼して,個人再生の申立てをし,再生計画の認可を受けたにもかかわらず,…

個人再生の再生計画が認可された後に返済が難しくなった場合の対応①-再生計画の変更

2018年09月12日

弁護士の櫻田です。 個人再生手続をして,再生計画が認可された後は,3~5年の間,再生計画に従って返済を続けていくことになります。 しかし,流動的な世の中です。勤務先の倒産,転職,事故,病気など,やむを得ない事情で,再生計画通りの返済が困難になってしまうこともあるかもしれません。 実際,当事務所の依頼者の方からも,再生計画が認可された後に,経済事情が変化して,返済が困難になってしまったという相談が少なからずあり…

個人再生をすると自動車は引き揚げられるのですか?-所有権留保のある自動車の取扱い

2018年08月01日

弁護士の櫻田です。 個人再生をしても,代金を一括で支払って購入した自動車や,既にローンの支払いが終わっている自動車は,ローン会社等に引き揚げられることはありません。 これに対し,ローンで自動車を購入しており,まだローンの支払いが残っている場合は,原則として,その自動車の所有権はローン会社に留保されているので,自動車はローン会社に引き揚げられることになります。 ただ,例外として,ローン会社への引き揚げを拒否でき…

個人再生を利用すべき場合とは?-自己破産・任意整理との使い分け

2018年06月12日

弁護士の櫻田です。 任意整理による解決を図るには,収入状況から長期間返済を継続していくことには不安がある。とはいえ,自己破産をすることはどうしても避けたい事情がある。 このような場合,個人再生での解決が可能かどうか検討をすることになります。 しかし,自己破産などに比べて,個人再生は,一般的に認知されていないことが多く,また,制度も複雑なので,なかなか選択肢に挙がらないこともあります。 そこで,今回は,個人再生…

個人再生で住宅を残す方法-住宅資金特別条項②(具体的な内容)

2018年04月06日

弁護士の櫻田です。 個人再生をする大きなメリットの一つとして,住宅ローンはそのまま返済をして,住宅を残して住み続けることができる点があります。 これを可能にする制度が「住宅資金特別条項」であり,その意義と条件については,別の記事でご説明したとおりです。 今回は,さらに進めて,住宅資金特別条項の具体的な内容についてご説明したいと思います。 この点,住宅資金特別条項は,上記のとおり,住宅ローンはそのまま返済するも…

個人再生で住宅を残す方法-住宅資金特別条項①(意義・条件)

2018年04月05日

弁護士の櫻田です。 個人再生をする大きなメリットの一つとして,住宅ローンはそのまま返済をして,住宅を残して住み続けることができる点が挙げられます。 自己破産をする場合は,原則として,ほとんどの財産は処分・換価され,特に,ローンの支払いが残っている住宅は,抵当権を設定している銀行等の金融機関により競売にかけられるなどして売却されてしまいます。 これに対し,個人再生をする場合,住宅資金特別条項という制度を利用する…

個人再生をしても減額されない債権②-非減免債権(離婚に伴う養育費・慰謝料)

2018年03月26日

弁護士の櫻田です。 今回は,前回に引き続き,個人再生をしても減額されない債権(非減免債権)についてご説明します。 前回の共益債権・一般優先債権との違いは,非減免債権は個人再生の手続の対象となるということです。 個人再生の手続の対象となるとは,再生債権として扱われ,具体的には,①裁判所への申立ての際,債権者一覧表に記載して債権者として申告する必要がある,②再生手続中に弁済することは禁止される,③再生計画で最低弁…

個人再生をしても減額されない債権①-共益債権・一般優先債権

2018年03月20日

弁護士の櫻田です。 個人再生は,住宅ローン以外の借金について大幅な減額を受けるという手続です。 しかし,中には,そもそも個人再生の対象とすることができず,減額されない債権があります。また,個人再生の対象となっても,減額が認められない債権もあります。 そこで,今回は,前者の,個人再生の対象とならず,個人再生をしても減額されない債権,具体的には,共益債権と一般優先債権についてご説明します。 なお,後者の,個人再生…

個人再生の最低弁済額の算定

2018年03月07日

弁護士の櫻田です。 今回は,個人再生の最低弁済額の算定についての記事です。 個人再生では,住宅ローン以外の借金を大幅に減額する手続ですが,具体的にいくら支払えばいいのかは,いくつかのルールによって決められることになります。 個人再生では,最低でもこれだけは支払わなければならないという基準額が法律で決められており,これを「最低弁済額」といいます。 初めての方にはなかなか理解が難しいこともありますので,この最低弁…